10月19日に開催された「甲州こみち市」で、「やまなし農業女子と食べる!秋の収穫祭!」と題して、山梨県内で栽培される野菜をご紹介しました!
開催場所は甲府駅北口 甲州夢小路内「山梨県立大学フューチャーセンター CasaPrisma」
多様なメンバーが集まり、「対話」による集合知を形成し、複雑化して従来の枠組みでは解決の難しい現代の様々な課題を解決する為に新たな知を創造し、行動する取り組みを行う場です。 |
プレトークイベントを開催
このイベントに先立ち、10月8日(火)にプレトークイベントを開催しました。
職業としての農業にスポットを当て、農業女子のメンバー4名が感じている農業の魅力や課題を、参加者の皆さんと共有し、共に農業の未来を語り合いました。
テーマ:私たちが「農業」を選んだ理由
トークメンバー
~ 異なる入口から農業という世界に入ってきた、4名の女性農業者~
新規就農 :北杜市 小山 愛実理さん
後継者就農:笛吹市 森田 絵美さん
雇用就農 :笛吹市 戸田 祥子さん
結婚を機に就農:南アルプス市 名執 小百合さん
前半は、6つの質問から、それぞれのストーリー、農業への思いを聞きました。
・農業という職業をなぜ選んだのか…それぞれの入り口
・どうしてその作物を作っているのか…地域の強み、個々の強み
・1年間のライフスタイル…オンとオフの楽しみ
・農業をしていて楽しい瞬間…それぞれの喜び
・農業が大変だと感じること…それぞれの課題
・こんなことができたらいいな…未来への創造
後半は「どうして、農業は選ばれない?」をテーマに参加者の皆さんと共に農業の未来に思いを巡らせました。 色々な方が参加してくださり、熱心に耳を傾けてくださいました。そして色々な思いを聞かせていただきました。
参加者の皆さんから激励をいただきました
・農業をPRしたいし、女性の農業者を応援して行きたい
・私も農業者として勇気をいただきました
・知ることで、就農はできなくても都会の人たちは応援団になっていける。
・いい意味で自分たちでハードルを調整している。その先に農業+α楽しんでいる、お洒落な農業が見えた。
・農家がプライドを持って発信していると、イメージが変わる。
・女性は使う人、手に取られるところまで考える。
・女性の感性を男性がサポートして、業界を盛り上げていく時代がくるのではないか。
・好きであることは強い。
・経営にも女性が入っている農家の方が成長している。
・農業は大変だろうなというイメージがある中で、楽しい毎日をすごしている農業者がいることを初めて知った。
・こういう農業者が作っている作物を食べたいと感じた。
・気候の問題、少子高齢化、厳しい状況にあると改めて感じた。
・山梨が地域力をつけて生き残っていくためには農業、お洒落に、ブランディングの先端にある農業女子に可能性を感じた。
・ 自分にある信念と誇りを持って伝えている。いいなと思いました。
・個としての農業、地域としての農業を考えていくことが大切。
こうして生産者、消費者がともに語り合うことで、改めて浮き彫りになる課題。共に導き出せるかもしれない打開策。そして、みんなの心の中にある、山梨の農風景は共にこの地に暮らすものとして、共通の失いたくないものであることが感じられました。農業の未来は生産者だけのものではないということを改めて感じ、今後もたくさんの人と語り合う場を作っていきたいと思いました。
メインイベントは「甲州こみち市」と同日開催!
甲府駅北口の甲州夢小路で開催する年に一度だけの夜の市。クラフト作家、音楽家、農家、クリエーターなど、さまざまな“ものづくり”をする ひとや魅力的なお店、ワークショップなど、約100店が軒を連ねます。 |
めちゃくちゃお洒落な夜の市!
甲州夢小路内の山梨県立大学フューチャーセンタ CasaPrisma をまるごと1軒、やまなし農業女子から見える「農業の世界」を感じていただける場にしました!
「やまなし農業女子」マルシェ!
甲州こみち市の楽しい雰囲気にピッタリな、やまなし農業女子が生産している農産物を並べました。消費者の皆さんともっと美味しい&楽しいお野菜の食べ方について会話が弾み、賑やかな店舗前になりました!
お野菜クイズで規格外野菜をプレゼント!
1F店舗内では、お野菜クイズの全問正解者に規格外の野菜をプレゼントさせていただきました!野菜栽培の流れ、収穫~食卓に届くまで、指定野菜のはなし、山梨県の伝統・特産野菜、野菜の規格などを展示し、それを見ながら解くクイズで、やまなし農業女子のメンバーがフォローに入りながら、クイズ挑戦者の皆さんにプレゼントをお渡しすることができました!規格外野菜を真剣に選んでいただき、袋に詰めてバッグシーラーでがちゃんとするまでを体験していただきました。大変盛り上がり、店舗内も大賑わいでした。
規格外の野菜も美味しい料理に!
「かぼちゃのポタージュ」「きゅうりのポタージュ」「野菜のホットピクルス」 「ホットワイン」 を用意しました!
規格外の野菜を使ったメニューで、農産物はメンバーが生産したものです。レシピは店舗内に掲示され、新たな野菜の食べ方に、たくさんの美味しいの声をいただきました。
農業が彩る景色を投影!
2Fの映像ブースには、プレトークイベントで登壇した4名のメンバーから見える、農業が彩る景色を壁4面に映し出しました。とても美しく、ゆっくりできる空間で、私たちが感じる農業の世界を共に感じていただけました。
今回のイベントテーマ「規格外野菜」&「農業との距離」
「規格外」ってなに?
クイズ、飲食ブースでは「規格外野菜」を主役にしました。そもそも「規格外」って何の規格から外れたものだろう?誰が決めているんだろう?ちゃんと理解している人は少ないのではないかと思います。イベントではきゅうりの規格を例に紹介しました。規格=サイズと見た目です。1g大きくても小さくても規格外になります。きゅうりの収穫は1本1本手作業で行います。収穫時にスケールを持って計るのは難しいため、収穫した後にまとめて計っていきます。そのため、持った感覚と大きさで規格内だ!と判断して収穫していきます。手計には限界があって、小さすぎるものを収穫してしまうこともあります。よく見て見落としがないように収穫して行きますが、これも限界があり、葉の裏で大きくなりすぎたものを見つけることもあります。この規格は「山梨県」が決めたもので、山梨ブランドを高めるためのものなので、ここから外れると市場へ出荷することはできません。では、こうした出荷できない規格外の農産物はどこに行くのでしょうか?自己消費、近所に配る、畑に穴を掘って埋める…こともあります。約1割は規格外になると言われているので、かなりの量です。だったら規格外も全て規格にして市場に出せばいいじゃないか?とも思うのですが、需要と供給のバランスが崩れ、全体の値が下がってしまうというようなことも考えられます。食品ロスが世界の課題とされていますが、その中には規格外の農産物は含まれていません。
捨てたくない。これは生産者だけではなく消費者も感じていることでした。今回のイベントでは規格外のお野菜をプレゼントしました。クイズに参加された皆さんは、どうしてこれが規格外なの?大きいねぇ?面白い形だね?なんて言いながら嬉しそうに持って帰ってくださいました。飲食ブースで出した規格外の野菜を使ったメニューには美味しいの声を沢山いただきました。さて、どうしたら良いのでしょうか?簡単に結論は出ないのかもしれないですが、規格は「都道府県」で決めているということなので、山梨県民の声で、何か変えることができるのかもしれない?という未来を感じました。
ちなみに、今回プレゼントしたメンバーが生産している規格外の農産物は、県内の産直コーナーで販売されることもあります。農産物への知識が豊富な山梨では、規格外の農産物も美味しく調理してくださっているようです。
山梨には農業が身近にある
クイズに参加者の170名の方がアンケートに回答してくださいました。「あなたが感じている農業との距離を教えてください」の質問に、
近い、とても近い と回答された方が67%
遠い、とても遠い と回答された方が33% でした。
遠い、とても遠いと回答された皆さんの理由には近くに農地がない、知り合いに農家がいないとの記入が多くありました。近い、とても近いと回答された皆さんの理由にはお隣さんが農家、近くに田畑がある、稲刈りを手伝ったことがあるとの記入が多くありました。私たち生産者が近づくことで農業を身近に感じていただけるという、可能性を感じることができました。
クイズに参加した皆さんからも激励をいただきました
・楽しく学ぶ機会となった
・クイズが知らないことばかりで、難しかった
・山梨の農業を知れて楽しかった
・農業をもっと知りたい
・考えさせられるブースでした
・やまなし農業女子があり、活動も始めて知りました
・山梨にこんなに農業女子がいるとは思いませんでした
・農業のイメージが良くなるイベントです
・みんな明るく楽しそう
・農業女子の活動に魅力を感じます
・農業を身近に感じることができました
・何か一緒にしたいと思いました
・応援しています!!
イベントを開催してみて
イベントの開催は私たち生産者にとっても、勉強になることばかりです。以下私たちが感じたことです。
プレトークイベント
・農業に関心を持っている方が沢山いてびっくりした。
・農業の魅力をより身近に伝えていくことで、農業をしたいと思っている人の力になりたい。
・他のメンバーのストーリーを聞くことが刺激になった。
・私たちにとっても考え方が変わるような、参加された方との交流ができた。
メインイベント
・クイズ、規格外の野菜に思った以上に喜んでもらえて嬉しかった。
・山梨県の特産、産地になっている野菜のことについて知られていないということを改めて感じた。
・マルシェではお客様に教えられることも多く、双方向のコミュニケーションが楽しかった。
・活動を応援していると声をかけていただき、励みになった。
・農産物、農業への知識を向上し、より深く伝えられる農業者になっていきたいと感じた。
・イベントを通じメンバー内のコミュニケーションも深くなっていると感じる。
イベントに参加いただいた皆さん、ありがとうございました!いただいた声、イベントで得た学びを今後の活動に活かしたいと思います!!